11月に入り朝晩の冷え込みも強くなり、本格的な乾燥シーズンに入りつつあります。空気が乾燥することでウイルスが空中に舞いやすくなり、風邪やインフルエンザが流行する時期です。今回は調湿や抗菌・消臭、換気などの役割を果たすことで室内の空気を浄化してくれる壁紙と塗料を４選ご紹介します。

冬を迎えるにあたって、風邪や感染症を予防するためには空気環境を整える調湿が不可欠です。特に高気密・高断熱住宅では室温を高く保てるため、相対的に室内が乾燥しやすくなります。室内の乾燥を防ぐためにできることを3つご紹介します。

①    加湿器をつける

乾燥には加湿を、という直接的で手軽な方法です。ただしこれには加湿器を購入しなければならないのと、加湿器の水の補充や清掃・メンテナンスも必要になります。

 ②    洗濯物を室内に干す

洗濯物を室内干しにすることで、洗濯物が乾くのと同時に、室内が加湿され一石二鳥の方法です。洗濯物を室内干しするスペースが確保できる方にはおすすめの方法です。

 ③    高性能の壁紙や塗料を活用する

手間なく持続的に室内環境を改善したい方には、高性能の壁紙や塗料を活用したリフォームがおすすめです。調湿の役割を果たす建材を活用することで、手間をかけずに持続的な室内環境の改善が期待できます。

また乾燥を抑えるのに加えて、消臭や抗菌、清浄効果の高い天然素材を用いた壁材や塗料を使うことで、ニオイや菌のもとを断つこともできます。例えば古くから日本にあり人気の高い炭や漆喰を活用した建材は、室内の空気を循環させ、持続的な室内環境の改善にも貢献しています。

また、先端的な独自技術や消臭剤によって有害物質を吸着して、人間をはじめとする生物に害や悪臭のない空気を生み出す建材もあります。シックハウス対策の規制対象物質であるホルムアルデヒドやニコチン、アンモニアなどを除去し、きれいな空気が生み出されることでアレルギー対策にもおすすめです。

こうした壁紙や塗料はデザインやカラーバリエーションも豊富で、比較的手軽かつ低コストで室内環境を変えられます。模様替えの楽しみを兼ねるメリットもあり、手軽なDIYで快適な環境を手に入れることができます。

それでは調湿や清浄機能のあるおすすめの壁材や塗料を４選ご紹介します。

TF窒素化合物やTF金属塩などで構成する消臭剤「トリプルフレッシュ」を表面層にコーティング加工した消臭壁紙です。空気中の臭い成分が壁紙表面層のトリプルフレッシュ消臭剤に触れることで吸着、化学反応によって水と二酸化炭素に分解・放出されます。シックハウス対策の規制対象物質であるホルムアルデヒドやニコチン、アンモニアなど8つの悪臭の原因となる物質を消臭する機能があります。

シックハウスに悩むイギリス人の化学者2人が6年かけて研究開発した塗料です。室内の化学物質を吸着・中和する独自技術「モレキュラーシーブ」を採用し、窒素や酸素などの小さな粒子は通し、空気中の揮発性有機化合物（VOC）だけを吸着します。無臭で誤って口に入れても無害のため、子どもとのDIY作業などにも安心です。発色が良く速乾性が高い性能を持っています。フランスのルーブル美術館やロンドンの大英博物館でも使用されている建材です。

漆喰のもつ自然な風合いや優しい色味、しっとりとしたつや消しの質感が特徴です。室内の湿気を吸湿、放湿する機能があるため、室内の湿度のバランスを保つことで快適さが持続します。漆喰の特性である強アルカリ性により、壁に付着した菌やカビの発生を抑制できます。また主成分の消石灰が多孔質のため、光をさまざまな方向に柔らかく反射して落ち着いた空間を作り出します。

建築カーボンの性能を応用した施工性の高い木炭水性塗料です。有害物質（ホルムアルデヒド、アンモニア、トルエン）を吸着分解除去、PM2.5を吸着します。カビや結露の発生を抑制する調湿効果、感染症や食中毒などの原因となる黄色ブドウ球菌や大腸菌などの抗菌効果、電磁波減衰効果などがあります。また、クロスの上から直接塗ることができてペンキ臭もないため、クロス貼り替えよりもスピーディーかつコストを抑えることができるのも特徴です。

【2024年11月4日　リフォーム産業新聞より抜粋】

最新の壁紙や塗料は高性能なだけでなく、デザインやカラーバリエーションも豊富で

比較的低コストでリフォームが可能です。室内環境を改善して快適な冬を迎えましょう。

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